予防医療とは?
近年、人間に限らず、動物医療の中でも「予防医療」という言葉が浸透してきています。
この予防医療というのは一般的な治療とは異なり、疾病を治癒させることを目標にはしていません。健康の維持や増進、病気の重症化・再発などを防げるよう、未来を見据えた際にとるべき行動を「今」示すことができるのが「予防医療」です。
予防医療は動物達の身体の状態に合わせて進めていく必要があります。それぞれ段階ごとの目標を設定し忠実に取り組むことが大切です。
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1次予防
大きな疾病にかからないように、食生活の見直しや適切な運動メニューを取り入れます。また、予防接種を受けるなど、今ある健康な身体を維持・増進してくことが目標です。
(人間の場合の例:生活習慣の改善、運動、禁煙、ストレスの解消など) -
2次予防
定期的に検診を受けることで、疾病を早期発見・治療を行います。疾病を早期発見・治療が行えれば、身体の負担や治療費の負担も少なく済ますことが可能です。
(人間の場合の例:健康診断、人間ドック、臨床的治療など) -
3次予防
疾病の重症化を食い止めるよう取り組みます。
また、適切なリハビリテーションを行い、より健康な状態へ回復させることや再発の防止にも努めます。
(人間の場合の例:リハビリテーション、理学・作業療法など)
動物の予防医療
予防医療のメリット
- 1病気の早期発見
- 動物医療においても医療の飛躍的な進歩のおかげで、今まで治癒させるのが難しかった症例も治療が可能となってきています。しかし、治療法が立証されている病気でも、発見が遅れてしまっては手遅れで十分に治療を行えない場合もあります。
- 2病気の事前予防
- ワンちゃん・ネコちゃんの病気は、進行してからではないと異常を目で見て確認できないという特徴があります。今まで元気に過ごしていたのに突然具合が悪くなったなど、重症化してから病院にかかるケースが多く、治る病気で命を落としているケースが多くあります。
そのため、定期的に検診を受けることで、普段ではわからない身体の異常を発見し、早期に治療や日常で気をつけなければならない行動を再確認し、予防に繋げることができます。
また、大きな治療を行う場合、動物達の身体や飼い主様の金銭面にも大きな負担がかかるため、双方の負担軽減のためにも予防医療を受けることをおすすめしております。
定期検診について
定期検診セット
基本セット | 身体検査、便検査、血液検査(血球計算、生化学検査)、尿検査、心電図検査、胸部・腹部レントゲン検査、腹部超音波検査 |
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シニアセット | 身体検査、便検査、血液検査(血球計算、生化学検査)、甲状腺ホルモン検査、尿検査、心電図検査、胸部・腹部レントゲン検査、腹部超音波検査 |
※腹部超音波検査は画像描出の為、お腹の毛を剃ります。
※レントゲン検査、超音波検査を行う際にワンちゃん、ネコちゃんが緊張したり興奮する場合は鎮静剤を使用 いたします。(別途費用)
追加オプション
術前セット (手術、歯石除去等全身麻酔をするワンちゃん、ネコちゃん向け) | 基本セット、シニアセットに凝固系検査、血圧測定を追加。 |
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心臓セット (心臓に雑音があったり、心臓疾患が心配なワンちゃん、ネコちゃん向け) | 基本セット、シニアセットに心臓超音波検査、血圧測定を追加。 |
眼科セット1 (目が白くなってきたワンちゃん向け) | 涙液試験、眼圧測定、角膜染色、細隙灯検査を追加。 |
眼科セット2 (目が見えずらくなってきたワンちゃん、ネコちゃん向け) | 眼科セット1に眼底検査、超音波検査を追加。 |
歯石除去セット (口臭が発生し歯石が付着してきたワンちゃん、ネコちゃん向け) | 基本術前セット、シニア術前セット後に日程の予約をした後、全身麻酔下で歯石除去・歯面研磨・歯肉縁下掻把などの予防歯科処置を追加。 |
気管レントゲンセット (咳をするワンちゃん向け。心臓病との鑑別に必要なことがあります。) | 頚部気管レントゲン検査を追加。 |
関節レントゲンセット (歩行異常、足の痛みなどがあるワンちゃん、ネコちゃん向け) |
肘、膝、股関節などの関節のレントゲン検査を追加。 |